俯瞰するとは
今回は俯瞰についてお話していきます。
宿命と運命のシンフォニーの章で登場しました俯瞰ということ
この見方ができることにより、物事が川の流れに乗るよう楽にスムースに進んで行くことができるというお話をさせていただきました。
これは僕自身の経験からも、自信を持ってお伝えできることです。
もちろん、タイミングの問題にもよりますが、この俯瞰した目線を持つことで、そのタイミングを活かすことができるようにもなるのです。
【人生のタイミング〜これを制する者は人生を制する〜】の章もご参考ください
ここで改めて俯瞰について調べてみますと
俯瞰とは
俯瞰とは広い視野で物事を見る(とらえる)ことや、客観的にものを見る(とらえる)ことなどの意味になり、その対義語としては、主観などになります。
この説明のとおり、物事を少し引いた目線で見る(観る)ことにより、いろいろな角度から物事を見ることが可能になりますよね。
この事により偏った見方から生じるいろいろな問題を回避していくことができるようになるわけです。
よく離婚の理由に上がる1つに「価値観の違い」がありますよね。
付き合っていた頃にはその違いが大して気にならない事であったのに、結婚をして多くのことにおいて2人の意見が必要になってくると、この「価値観の違い」が摩擦の原因となってきます。
最初はそれでも相手を理解しようと努力しますが、「なぜ?どうして?」が積み重なり、ついには我慢の限界に達する結果につながるわけです。
では「価値観」とはどんな経緯で構築されていくのか?
宿命と運命つづきの章でお話しました、この世に生まれてまず最初の環境となるのが親になります。
親は作法や道徳、考え方までわが子を想い、たくさんのことを教えていきます。
やがて外に出ることで親類以外の社会とのつながりを経験していきます。
先生や友達などから新たな考えや体験を通して成長していき、仕事を通じて、一般社会の常識を身に受けていきます。
おおよそ誰もが辿る成長の道だと思います。僕も、もちろんそうでした。
こうした自分の経験や教えが価値観となり、この価値観をもとに物事を感じ取っていくようになります。
いわば世の中を価値観のフィルターをとおして見ていくようになるのです。
ところが、この価値観のフィルターというのが俯瞰的に物事をとらえる上で邪魔をしてしまうのです。
価値観のフィルターのデメリットの1つとして
人は何かを判断する際に、必ず過去の経験などをもとに判断していきます。
日々繰り返される経験から学び、それが自信となりいずれ確信へ変わっていきます。
そうしますと自然と1つ1つのことに対しての固定概念が出来上がり、それ以外の見方をしなくなっていきます。
これにより、あることに対して「良い、悪い」や「正しい、間違っている」などの判断を常に繰り広げ、ゆくは他人に関してもこの考えが及ぶようになっていきます。
「こうするべきだ」、「こう考えるべきだ」、と...........
価値観のフィルターを強固にしたがゆえに、それにそぐわないとストレスとなってしまうわけです。
しかし、それはあくまでも自分の経験則から自分にあった方法や考え方から導き出された答えであるということを認識しなければなりません。
人はそれぞれに気質をもっています。
その気質に合わせた生き方というのが、本人にとって自然であり、ゆくは周りにとっても自然であるということになります。
いろいろな考え方があり、それぞれに良さがある。そして相互が影響しあい、歯車が回っていく。
俯瞰することができることにより、この本質的な考えに到達することができるのです。
自らを知り、相手を知り、人は色々であることを知る。
俯瞰の第一歩がここにあります。
まずは自らを俯瞰することがそのキッカケとなるのです。
*じつのところ自分で構築してきた価値観は本当の意味で自分の価値観ではないということをこの先、学びを深めていくと知ることとなりますが、とりあえずはこの章ではこのままご理解いただければと思います。